❝いま君に伝えたいお金の話❞を読んで

年収300万円でも楽しく生き抜く 連載①

 1書籍の感想

2現代を生き抜くための4つの提案ー所得ではなく、幸福度を上げる

2-①値段と価値の相違に気づく

2-②効用の考察

2-③時間割引について

2-④楽観主義

 

今は話題の村上世彰氏の書籍“いま君に伝えたいお金の話”を読んでの考察を記載していきます。

お金を知る上で様々なヒントが書籍の中で書かれています。

その中で印象に残ったのは値段と価値は違うということ指摘でした。

サンマの価格が高騰した年がありましたが、不漁の年で供給減になった年でした。

需要と供給のバランスが崩れ、(供給過小)値段が1匹300円とか400円になったという話です。ここでのポイントはおいしくなったから価格が上がったのではないということです。むしろ不漁の年というのは魚もやせ細り、おいしくないことが多いということです。おいしくなく、漁獲量は少なく、価格は上がるという結果になります。反対に豊魚の時は概して身がしまっており、栄養価も高く、そして価格もお手頃という。

 

この教訓を活かせば、高いものはいいモノという社会の通説を覆すものです。家族をみていると、高いものに価値を置き、ありがたがる傾向があるなと感じています。

例えばじゃがいもを考えてみましょう。じゃがいもはもっとも育てやすい品種の一つですよね。幸いにして私は無類のじゃがいも好きです。じゃがいもの市場価格は非常に安い。じゃがいもが簡単に大量に作れ、供給が安定しているからでしょう。じゃがいもがまずい、栄養価が低いから安いわけではないのです。おいしく、栄養価が高く(三大栄養素の炭水化物)、低価格で手に入るという私に人生最大の幸福をもたらしてくれます。本来であればこういったものに価値を置くべきだと思うわけです。

トリュフは収穫量がごく少量のため価格が上がっています。先日知り合いの飲食店オーナーから黒トリュフを頂きましたが、けっして美味しいとは感じませんでした。(コクがあって香り高いですねと賞賛はしておきました)

 

値段と価格はあてにならいということを意識していく必要があります。さもなければ需要と供給のバランスによって価値を大幅に上回る出費となってしまうのです。

ここからさらに大きな論点で見ていきます。

年収が上がらない、税金が増えて所得が増えない時代により意識してほしいのは社会の価値観に振り回されないということです。言い換えれば自分の価値観、自分は何により価値を置くのかを真剣に考えることです。

例えば、まわりのみんながスマホを使っているからという理由だけでただなんとなくスマホを購入してしまうことです。

そのスマホ代で自分の生活がどの程度便利に楽しくなるのか。価値とか価格のバランスを考える必要があります。インターネットをあまり使わず、電話とメールだけの人にスマホは本当に必要か。スマホにすることで便利なると言い張るかもしれないが、高額なスマホ代に匹敵する便益が得られるか。従来の安いガラケーの料金の差額分で別の生活の質の向上をはかった方が幸福度は上がるのではないかを比較検討することも大事だろう。資源(所得)は限られている。その中で最大限の幸福を検討しよう。

 

現状の社会経済の認識としては非常に厳しい見方をしている。円安進行に伴い輸入物価上昇があらゆる物価上昇をもたらし始めているし、今後の消費税増税社会保障費用増、税控除の縮小(見えにくい増税)などが個人消費の重しとなると思われる。

 

間違っても世間で良いとされているものを鵜呑みにし、自分の幸福を犠牲にするようなことだけはないように心がけたい。